アウトバウンド業務というと「ノルマがあって大変そう」「断られてばかりで心が折れそう」などという声が聞こえてきます。
しかし、実際にアウトバウンド業務で働いているオペレーターさん達にきいてみると、「話の主導権が自分にあるからインバウンドより楽!」「成果が数字で表れるから楽しい!」「職場が仲良し!」など、とても前向きなコメントが多いのも事実です。
現場はいったいどうなっているのでしょうか!?
本記事では、編集部が現場で見聞きした、アウトバウンドコールセンターで活躍している人材のエピソードや、人材育成の事例をご紹介します。
あるアウトバウンドコールセンターで見たスゴ腕SV
左右の耳で別々の通話を同時にモニタリングするSV
ある保険商品の販売を行っているアウトバウンドコールセンターを見せていただいた時の、驚くべきエピソードを最初にご紹介しましょう。比較的安価なケガの保険を、あるカード会員様向けに販売するアウトバウンド業務での日常風景です。
アウトバウンドでは、SVによるサイドバイサイドでのリアルモニタリングを重要視することが多いものです。そのアウトバウンド業務でも、モニタリングをしながら、SVが通話中のオペレーターにバンバン指示を出していくスタイルで、とても活気あふれるブースの雰囲気が印象的でした。
不思議なもので、発信していてもなかなか誰も電話がつながらないこともあれば、急に電話がつながり始めることがあるものです。急にコンタクトが取れはじめ、ブースがセールストークで活気づいてきた、そんな時でした。
成約に至りそうなのに、なかなか決まらずに長引いているオペレーターさんや、着台して間もない新人オペレーターさんを抱えたSVがリアルモニタリングをしています。
彼は左右の耳に別々のヘッドセットを手で押し当てて、両隣りに座っている2人の新人オペレーターさんの通話を同時にモニタリングしているではありませんか!
モニタリングしている2人のオペレーターに対して、大きくうなずくようなジェスチャーを交えつつ、次々に笑顔で指示を出しています。
業務終了後にこのSVさんにお話を聞いてみると、成果を出そうと一生懸命やっているうちに自然と2通話の同時モニタリングが出来るようになってしまったとのこと。
このアウトバウンド業務では、成約に至った通話の全件を、SVさんが聞き起こしてルールが守られているかチェックしているのですが、どのSVさんも通話録音を何倍速にもして再生し、超早送りでチェックできる「職人」なのだそうです。
これもお話をきいてみると「みんな早く帰りたい一心です(笑)」などと謙遜していらっしゃいましたが、優秀なだけでなく、モチベーション高く取り組んでいらっしゃる姿勢が感じられました。
成果を出すアウトバウンド業務に共通の要素とは
ご紹介したスゴイSVがいるアウトバウンドセンターですが、とても高い成果をあげており、同じ業務内容の他社センターとは比較にならない成約率をたたき出しているのだそうです。
コールセンターはSV次第などとよくいわれますが、アウトバウンド業務こそSVとしての腕の見せ所が多く、とてもやりがいのある職場であることは確かです。
架電リストを活かすも殺すもSV次第。アウトバウンドにはデータ分析や戦略の立案などが得意な優秀なSVが多いことも特徴だといわれています。リストをもとにいきなり顧客の日常に電話で切り込んでいくため、苦情に発展することも多く、その対応スキルも高い傾向が顕著です。
SVやオペレーターが、大変さを「やりがい」として楽しみながら業務に取り組んでいるアウトバウンドセンターが、成約率など数字に表れる成果をあげているのではないでしょうか。
アウトバウンド業務に大切な「職場の活気」を支えるSVとは
研修やトレーニングが得意なSVがいる
インバウンドと異なり、入電という需要に合わせてオペレーターの供給を行う必要がなく、SVの采配ひとつで発信をストップしたり再開させたりすることがアウトバウンドでは可能です。
なかなかコンタクトにつながらない時などは、いったん発信を中止して、思い切ってトレーニングに切り替えることが効果的なことも多いものです。ちょっとしたスキマ時間に効果的なトレーニングを行い、オペレーターのやる気を上手に引き出すような研修ができるような人材が、よいアウトバウンド業務には必ずといるといって過言ではありません。
一緒にがんばる仲間とともにトレーナーやSVのところに集まり、トレーニングを受けてリフレッシュ!
そして、また自分のブースに戻ってがんばることができる、そんな流れが大切です。
発信しても、話をきいてもらえるのはほんの一握りのアウトバウンド業務だからこそ、このような職場づくりができる人材が不可欠なのです。
小気味よいテンポで動くSV
電話をバンバンかけ続け、断られてもまたかけることの繰り返しが必要なアウトバウンド業務には、「活気」がとても重要な要素です。沈んだ空気が漂っていては、モチベーションも沈んでいってしまいます。
活気がある現場を作り出すために、あるアウトバウンド業務では、SVはブース内を「早歩きする」という決まりを作っていました。特に急いでいなくても、ブースに活気をもたらすために、常にスタスタと速足で歩くのです。傍で見ていて気持ちの良いテンポ感なのです。
また、ある地方都市の保険の獲得系アウトバウンド業務では、SVがリアルモニタリングをする時に、必ず立ったままで行っていました。モニタリングでオペレーターを全力でサポートするSVの姿勢が、その業務全体に雰囲気として広がっているのです。
目標を達成するぞ!という強い意志と、そのためにサポートを惜しまないですよ!というSVの意図がオペレーターにしっかり伝わっており、仲間意識や一体感が感じられる、活気ある職場であることがこちらにも伝わってきましたし、オペレーターのトークも表情も、イキイキとしているように感じられました。
アウトバウンドのオペレーターに向くのはこんな人
気持ちの切り替えと俯瞰
電話をかけても、ガチャ切りされることなどは日常茶飯事。電話がつながってキーマンとお話できるのはほんのひと握りです。たとえお話しできたとしても、まったく結果につながらない日もあります。「二度とかけてくるな!」と怒鳴られる電話もゼロにはなりません。
成約率の平均が仮に「1%」のオペレーターさんがいるとすると、100件かけて成功するのは1本です。これを、1本だけが成功で、残りの99本をすべて「失敗」ととらえる人もいるでしょう。「がんばっても報われない」「辛い」という感じかたも当然でしょう。
しかし、これは「自分は100本電話をかけたら1本は成約できる」ともいえる状況です。
このように気持ちを切り替えられたら、断られる電話に対する感じかたは大きく違ってきます。成果を数字やデータで俯瞰できる人、気持ちの切り替え上手な人は、アウトバウンド向きだといえるでしょう。
トライ&エラーができる
アウトバウンド業務は、「トライ&エラー」がしやすい特性があります。
成功したトークと失敗したトークを記録して、反応の違いを分析したり、訴求ポイントを変えてみたりと、通話の中でさまざまな工夫ができるものです。ハイパフォーマーのトークを真似してみることも有効です。
失敗して当たり前という感覚で、トライしてみる姿勢を持てるタイプの人は、アウトバウンド向きでしょう。
印象や年齢は関係ない
明るく積極的な人がアウトバウンドに向いているような印象がありますが、決してそうとは言い切れません。
電話の向こうのお客様からしてみれば、いきなりハイテンションの明るい声で話されても、かえって違和感が強いことが多いものです。そのためか、ハイパフォーマーのかたほど、普段は口数が少なく、落ち着いたタイプのオペレーターさんで驚かされることが少なくありません。
あるアウトバウンドのセンターでは、採用基準に「何となく愛嬌がある人」という項目を入れていると聞いたことがあります。また、60代のオペレーターさん中心で成果を出しているセンターもあります。
アウトバウンド業務こそ、既成概念にとらわれない採用や育成を進めたいものです。
まとめ
いかがでしたか。今回はアウトバウンド業務で活躍する人材に関するエピソードを中心にご紹介しました。
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