音声認識AIで通話内容の聴き起こし負担を大幅軽減

プロジェクト情報
- 規模/社歴:資本金50億円以上、創業50年以上
- 対応部署:お客様相談室
目次
- 1 抱えていた課題
- 2 外部環境の変化
- 3 お客様相談室の現状
- 4 解決への取り組み
- 5 目的と期待する成果
- 6 取り組みの概要
- 7 XITが提供したソリューション
- 8 導入成果と今後の展望
- 9 今後の課題(お客様の声)
抱えていた課題
お客様相談室では、日々大量の電話応対が発生しており、以下の課題に直面していました。
外部環境の変化
外部環境の変化
人手不足: 労働人口減少や人材確保難が進む中、AIによる自動化・省力化への社会的要請が高まっていました。
業務効率化の必要性: オペレーターの負担軽減、応対履歴作成業務の自動化、および人的コスト削減が求められていました。
技術の進化: 音声認識精度や生成AI(LLM)の技術的な進化により、これらの課題解決の可能性が広がっていました。
お客様相談室の現状
記録作成の負担: 通話内容の聴き起こしと記録作成に多くの時間と労力がかかっていました。
品質のばらつき: オペレーターによって応対履歴の作成品質にばらつきがあり、情報共有やナレッジ蓄積の妨げになっていました。
データ活用が困難: 過去の通話録音データが音声のままで保存されており、特定のキーワードでの検索や傾向分析が困難でした。
解決への取り組み
これらの課題を解決するため、「通話内容確認・聴き起こしの負荷軽減」を目的とし、以下の成果を目指しました。
目的と期待する成果
効率化: 問い合わせ内容の確認・分析にかかる通話録音の聞き直し作業を効率化する。
品質向上: 記録の精度向上と、抜け漏れや主観の入り込みによる品質のばらつきを平準化する。
データ活用促進: 音声データのままでは困難だった検索や分析を容易にし、データ活用を促進する。
業務改善: 音声認識AIの活用により、対応状況のデータ化・分析を進め、継続的な業務改善を実現する。
取り組みの概要
精度向上とカスタマイズ: 現場の通話データをもとに音声認識システムの精度向上を図る学習期間を設け、実際の運用に合わせたカスタマイズを実施しました。
自動化と効率化: 通話内容の自動テキスト化と要約機能を導入し、オペレーターの記録作成業務を効率化しました。
傾向分析とFAQ拡充: テキスト化されたデータを活用し、問い合わせ内容の傾向分析やFAQの拡充に繋げる仕組みを構築しました。
XITが提供したソリューション
① コンサルティング
お客様相談室の現状業務をヒアリングし、課題を特定。具体的な改善提案を行いました。
音声認識AI導入による業務フローの再構築を支援しました。
導入後の効果測定指標(KPI)の策定とモニタリング計画を立案しました。
② 導入システム
デコールCC.CRM音声認識を導入しました。
生成AIによる自動要約機能と、FAQレコメンド機能を活用しました。
③ サポート
導入システムの操作トレーニングおよび初期運用サポートを実施しました。
音声認識エンジンの精度向上のための継続的なチューニングを支援しました。
システム導入後の定着化支援、および活用促進のための定期的なレビューと改善提案を行いました。
導入成果と今後の展望
導入による成果
時間の大幅削減: 対象の通話録音データの検索や再生にかかる時間を大幅に削減できました。
メモ作成の不要化: 音声認識により、通話時に行っていたメモ作成が不要になりました。
作業負担の軽減: 通話録音された内容を最初から聞き起こしをする必要がなくなり、該当箇所ごとの聞き起こしが可能になったことで、作業負担が軽減されました。
品質の平準化: オペレーターによってばらつきがあった記録の精度が平準化されました。
今後の課題(お客様の声)
今後は、テキスト化されたデータを活用し、応対品質のモニタリングや分析の自動化を進めることで、さらなるサービス向上とトラブル対応の迅速化を目指していきます。